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これからのお寺のあり方について

いま、世界中がコロナウィルスの苦しみの中にあります。地球上すべての地域で同時にというわけですから、この病原菌の拡大の速さとそのスケールの大きさには本当に恐ろしさを感じます。ただ、長い人類の歴史の中において、こういった世界的な流行病は何度かあり、その度に多くの人々が生命の危機にさらされておりました。

でも、始まりがあれば終わりがあります。ですので、今回のコロナウィルスも遅かれ早かれ必ず終息します。もちろん5月中旬現在、まだまだ予断は許しませんし、これからも警戒は十分に続けていかないといけませんが、ここ飛騨地域は少しずつではありますが緊張がとかれている傾向にあるとも感じております。もう少しです。

日本文化の継承

飛騨高山はこれまで経済を観光客、特に外国人に依存していた側面がありました。高山善光寺も、これまで多くの外国人観光客の方にご宿泊を頂いてきておりました。海外のお客さまに日本文化を紹介し、体験して頂くことはとても大事で、これはこれからもしっかりと続け、多くの方に「日本文化の伝搬」という役割を果たして参りたいと考えております。ただ、今回のコロナの件を受けて改めて大事であると認識できることは、地域社会への貢献であり、日本人観光客への力点のシフトではないかと思っております。

話は少し変わりますが、世界を基準にして見た場合の「日本人全般の丁寧さ・謙虚さ」は、海外在住歴の長い私が見てもかなり抜きんでており、海外の多くの方は驚いております。例えば、今回のコロナや2011年の東日本大震災の時の日本の人々の落ち着いた行動はやはり目を見張るものがあります。

この世界的に見れば非常に珍しい「丁寧さ・謙虚さを貴ぶこと」が象徴である日本文化。

世界中でこれまでの生活スタイルが大きく見直されようとしている今だからこそ、この原点をまずは私たち日本人自身が「世界との相対的な視点から」よく知らないといけないと感じています。

高山善光寺のこれからの活動

そこで、この目標に向けて高山善光寺としての具体的な活動は、本格的にはまだこれからという具合でもあるのですが、現段階ではまず毎朝8時から「朝勤行YouTubeライブ配信」を行っております。また「ヨリアイ」と申しまして、ネットを通じてのお申し込みから、どなたでも無料でご参加いただけるオンライントーク会(月2回程度・夜8時半)も実施しております。更にはテレワークならぬ「寺ワーク」ということで、地域への貢献策の一つとして近隣住民や企業様へ寺院スペースを仕事利用で無料開放することも行っております。(要事前予約・宿泊要別途料金) われわれ高山善光寺は、これらの活動を通じて少しでも多くの方にお寺をご利用いただき、そこで例えば僧侶ともお話して頂くことで、古き良き日本の文化や考え方に触れ、心の落ち着け方などを再認識して頂きたく思っております。

心の拠り所として

これからの世の中の動きは間違いなく、どこがその心の拠り所として本当に心を落ち着けられる場所や時間を提供できるかが大きなポイントになって参ります。そして、それも単に空間や時間の提供だけでなく、時にはネットで、時には直接という具合で心の通った「人と人が常に触れ合える機会」の提供こそと確信しております。そのための新しい方策をこれからも皆さまへお知らせできればと思っております。

皆さまの新しいお寺の利用方法として、高山善光寺の活動に対し可能であればご助言も頂きながら、これから皆さまの心の支えとなれれば幸いでございます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

合掌

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