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    【インタビュー】年300人超を鑑定する人気運命鑑定士が辿りついた「仏教」と「占い」の幸せな関係(二七山不動院・大日山神崎寺 寺務長 金澤佑泉さん)

     
    二七山不動院寺務長の金澤佑泉さん

    金澤 佑泉(かなざわ ゆうせん)

    運命鑑定人、二七山不動院・大日山神崎寺 寺務長。真言宗醍醐派の僧侶。二児の母。 大学卒業後、ビジネス専門書の出版社で編集に携わり、夫の転勤でアメリカ・シリコンバレーへ移住。帰国後、人生激変の中で、人に関わる様々なトラブルや相談を経験し、人や人生を学ぶ機会を得る。現在、「誰かのためになる」「人の役に立つ」を使命として、、日々悩める女性の相談を聞き、運勢を読み解き、その方の人生が好転するようアドバイスしている。毎月開催している「おとなの寺子屋~江戸三十三観音巡り」や「七福神めぐり」などでは、単なる御朱印集めではない「納経」の仕方をはじめ、神仏との付き合い方などもわかりやすく伝えている。 *2018年1月より運命学講座(全10回)を開講。

    仏教って宗教だけれど哲学なんです。だから勉強していて深いし、面白い。

    今日はどうもありがとうございます。いろいろお伺いしたいのですが、まずは現在寺務長を務める神崎寺・二七山不動院について、端的にいうとどのようなお寺か教えてください。

    生きてる人のためのお寺」です。自分自身を見つめ直すための場所ですね。お寺というと、どうしても檀家寺お葬式のイメージがあるのかもしれないですが、あくまでも自分が生きやすく、幸せになるためのお寺です。

    佑泉さんは「生きやすく」というワードをよく使われますよね。普段の生活で「生きやすく」という単語は意外と聞かないように感じます。

    この世は苦しいことがいっぱいです。「苦しいこと」が当たり前。そのような世の中で自分らしく生きていくことを大事にしたいという思いからです。そのためには、自分自身と折り合いをつけていかないといけない。その苦しみからは逃れられませんから、生きやすくすることができるのは自分だけですからね。

    これまでに実際にお寺でお不動さんに手を合わせる人たちをみて、強く記憶に残っている人や出来事はありますか?

    お不動さんに手をあわせる人たちには毎回その結果に驚かされます。純粋な祈りはものすごい結果を出します。 たとえば最初にお寺に来られた時には家族の問題があり、暗い顔だった人が、毎回お寺へ来てお不動さんに手を合わせているうちに、「それまでぐちゃぐちゃして解決つかなかったことが、不思議なくらいすんなりいくようになった」といいます。
    ただただお不動さんに手を合わせてご相談する信徒さんは、難しいことがらを解決していきます。 結果を出す人に共通するのは、お不動さんに純粋に手を合わせていることです。ただただ仏さんを前に自分の思いを打ち明ける。その必死な気持ちがお不動さんに届く。その純粋さやひたむきさだけが伝わっているように思います。

    それは、変化を目の当たりにしたからこそ言えることですね。

    信仰を持ってる人ってハートが強いんです。信仰というものは自分の心のなかにある仏さまと向き合うことだから、自分自身を強くするんです。 それに「お不動さんに手を合わせる」「観音様に手を合わせる」ことは、同時に自分自身に向き合う、ということ。向き合うことで自分自身の本来の声って聴こえてくるんです。「天から観音様の声がきこえてきた」的なことを聞きますが、それはそこに座って手を合わせた時に実は自分の心の中でわかっていたことでもあるんですよね。

    東京錦糸町にある二七山不動院 本堂

    先が見えない、と謳われる昨今では、人は目に見えない「何か」にすがりたいと思いがちのように思います。

    だからこそ自分の軸をしっかりさせることが大事で、その軸があれば物事を判断していけます。その点、信仰はいわば「後ろ盾」になるのではないでしょうか。 特に、仏教の場合は宗教だけれども、哲学的な側面がすごく強いです。だからこそ勉強すればするほど、深くて面白い。

    最近、心に響く話をしている人の講演などを聴いていると、「お釈迦さんが言ってたことと同じだ」と言うことが多々あります。その人自身が気づいたことかもしれないですが、すでに仏教では言われてることが実はとても多いんです。そのたびに仏教はすごいな、素晴らしいなと感じますね。 その教えが軸としてあればブレない、と思っています。それに、観音参りや巡礼をしていると、そこを通じて見えない不思議な縁をもらうことが多いんです。

    縁(えん)と言うのは具体的にどことの縁でしょうか?お寺と自分との縁?

    お寺を通じて知り合った人との縁ですね。お寺はそのお寺を支えるみんなのものですし、住職や私はその旗振り役をさせてもらっているだけなので、そこでの人との縁が大事だと思っています。

    もちろん中には悪い縁もありますが、自分の軸がしっかりしていれば、必然的にいい縁が残っていきます。もっと言うと、悪い縁が来たとしても悪い縁が自然に切れていきます

    縁を大切にする佑泉さんだからこそ、多くの方が集まる素敵なお寺になるのですね。これからお寺をどのような場所にしたいとお考えですか?

    いつも思うのが、「いいお寺にしたい」ということです。

    ふと考えついたことをスマホのメモ帳に書いているんですが、先日こんなことを書いていました。

    いいお寺でありたい、と思っていた。
    でも、いいお寺ってなんだろう。
    悪口をいわれない寺?
    地域の人と仲良くしてる寺?
    檀信徒や周囲の意見を素直に聞く寺?
    建物や境内がきれいに整ってる寺?
    私は、 縁があってきた神崎寺と二七不動院を いいお寺にしたい、といつも思っている。
    でも、いいお寺ってなんなのだろう… 考えれば考えるほどわからなくなる。
    うーん、わからない。
    わからない…わからないから、 私は決めた。
    来た人が、来て良かった、と思える場所にしよう。
    このお寺と縁を持てて良かった、と思える寺にしよう。
    辛いことも、悲しいことも、全部がプラスになって、笑顔になれる場にしよう。
    そう思ったら、いまやるべきことが少しずつ見えてきた、かな。

    だからこそ、縁あって神崎寺や二七山不動院に来てくれた人たちが「ああ、このお寺に縁があってよかった」と思えるお寺であり続けたいですね。

    東京錦糸町にある二七山不動院 本堂

    もともとお寺を継ぐ気が無かったんです。

    ここで少し佑泉さんのキャリアについてお聞きしたいのですが、編集者の仕事とシリコンバレーでの生活を経て、現在の寺務長になられていますよね。

    もともと生まれたところがお寺でした。ただ、私自身はお寺に関わるつもりは全くなく、大学を卒業してからは、編集者として専門誌の編集に従事していました。その後、当時会計士をしていた夫(現・神崎寺 金澤真勝ご住職)の都合でシリコンバレーへ移住しています。

    結婚後まもなく実父が亡くなってしまったのですが、お寺は家族が後継するということだったので私には関係ないはずだったのですが、渡米して数ヶ月後に実家のあったお寺が火事で焼失してしまったんです。 突然夫が僧侶になりたいと言いだし、帰国して京都・醍醐寺に修行にいってしまいました。20年前くらいに感じますが、ちょうどいまから10年前ですね。夫が修行先の京都から戻り、今の神崎寺(千葉)と二七山不動院(東京)との生活が始まりました。

    期せずしてお寺を継ぐことになりましたが、お寺をしていくことに対して始めは戸惑いなどはありましたか?

    それこそ最初のうちは心の葛藤がありましたね。「え、なんで」って。

    というのも、私自身は “普通” に就職して、“普通” の人と結婚していたつもりだったんです。それに、海外へ行くというのは私の中でもひとつの夢でもありました。アメリカでの生活は楽しくて、夫の仕事も順調で、いっそ移住するという話もあったくらいだったので、お寺を継いだ最初のうちは、ほとんどつぶれた寺でしたので経済的にも苦しくトラブルが多くて、「なんなんだろう…自分の人生って何?」と考えたこんだ時期がありましたね。

    それでも、子どもがお腹にいる時期に信徒さんとの会話から「占い」の勉強を始めました。手相の勉強から始めて、あらゆる占術を学びどんどんハマっていきました。そこで「算命」に出会い、理解を深めていくなかで私自身の宿命を知り、ようやく自分自身の人生に納得できました。 実体験として、占いでわかる自分の宿命について知ると同意できることが結構あり、徐々に自分に納得していきました。

    東京錦糸町にある二七山不動院 本堂

    佑泉さん自身が「運命学」に救われた経験をお持ちだったんですね。そのほか、外的な要因もありましたか?

    ありましたね。神崎寺・二七山不動院は、祈祷寺院なので人生に悩んでいる人が住職のところに相談にいらっしゃいます。その人たちが、お寺に来てお不動さんに手を合わせ(さきほど述べたように)結果を出す姿を見るうちに、見えない世界の存在も納得できたんです。

    それで「あ、お寺って面白いかも」と思うきっかけになりましたね。これはお寺を継いでから、5年くらいは経ってからのことですね。

    ちょうど「運命学」を学んで自身の役割に納得したのと同じ時期ですね。

    そうなんです。リンクしてますね。結局、受け入れるところから物事って変わっていくということを教えてもらった気がします。そう感じられるまで長かったけれども、その10年があったから “今” があるという思いは強いですね。

    今は、お寺を継ぐことに関してご自身では納得がいっていますか?

    お寺に関わる人は「業が深い」といわれるように「わたしの前世は業(ごう)が深かったのね」と思って受け入れるようになりました。前世の行いでいろいろやらかしてるのかもしれなくて、自分のやるべき使命を果たしてないから今生で残されているのだ、と。

    「運命学」を通じて知った宿命を生かすことが、本来の自分らしく生きる姿になるのではないかと思っています。だから今はお寺を継ぐことはとても納得いっていますね。

    二七山不動院での占い講座の様子

     

    「自分らしく生きたい」と思う人が学べる機会にしたい

    錦糸町にある二七山不動院 金澤佑泉さんによる運命学講座プログラム

    いよいよ2018年1月から「新月からはじめる算命の世界。学ぶことで知る「自」と「他」(全10回講座)」が始まりますね。占いによって救われた実経験をもつ佑泉さんだからこそできる講座だと思いますが、どのような人に受講してもらいたいですか?
     

    自分らしく生きたい〉人と〈今、苦しい〉人ですね。このどちらかに当てはまる方に学んでほしいです。

    それぞれ、なぜ運命学を学んで欲しいと思いますか?

    前者、特に都会で生活している人はとにかく忙しく、人との摩擦が多く、ストレスが気づかぬうちに自分を蝕んでいきます。〈自分らしく生きる〉ってとても難しいですが、算命の世界はこの世に生まれた自分が持つ役割、そして、あるべき姿を “あなた” に教えることができるからです。

    そして後者の〈今、苦しい人〉。夫婦関係・家族関係・親戚関係・子供の悩み・職場の人間関係・仕事の悩み・男女の関係などさまざまな困難が心を苦しめています。そのような原因が、苦しんでいることすら気づかない状態に追い込んでしまうからです。

    「運命学」は、全ての苦しみを魔法のように解決できないかもしれません。それでも、自分が宇宙から与えられた宿命を紐解くことで、悩みに終止符が打たれ、人生という道を前向きに歩くことができ、その歩みを進むことができれば、知らぬ間に明るく花の咲く道を歩いていることになります。 運命学を学ぶ前と後では “その人” の悩みは変わってきます。「やるか、やらないか」を選ぶのは “その人” 次第ですけれどね。

    学びたい、という自分の心の声に答えられるか、すでに試されているような気がします(笑)最後になりますが、この講座が数多の占い講座と違う特色があれば教えてください。

    占術のみならず、その解決方法を提示することです。密教寺院独特の経験や教えに基づき、占いだけでない充実した内容をお伝えします。恋愛の悩みから家族や仕事の悩みまで “その人” の悩みが変わります。

    もちろん講座の雰囲気自体は楽しいですよ。現在開講している他講座の参加者からは、女子会のような楽しさとの好評をいただいています。この講座も、楽しくも濃厚な内容にしたいですね。

    充実した内容で、自分自身と深く向き合う絶好の機会になりそうです。開講を楽しみにしています!

    講義は随時開講中

    錦糸町にある二七山不動院 金澤佑泉さんによる運命学講座プログラム

    新月からはじめる算命の世界。学ぶことで知る「自」と「他」(全10回講座) 会期: 随時開講中 会場: 二七山不動院 (東京都墨田区太平3-14-7) 料金: 80,000円(10講義)